企業版ふるさと納税「地方創生応援税制」は本当にお得か?

企業版ふるさと納税

企業版ふるさと納税は本当にお得か?概要と必要手続きを紹介


法人対象のふるさと納税である「企業版ふるさと納税」についてご紹介します。制度の概要と必要手続きを説明し、読むだけでどうすれば企業版ふるさと納税ができるか理解できるようになることが目的です。

企業版ふるさと納税の概要とメリットとは?

企業版ふるさと納税は、正式名称「地方創生応援税制」。内閣府が認定した地方自治体のプロジェクトに対して企業が寄付を行うことで、いわゆる「地方創生」を実現しようという取り組みであり、平成28年度の税制改正によって創設されました。

企業がこうした特定プロジェクトに対して一回当たり10万円以上の寄付を行うと、寄付金額の約6割もの税負担軽減効果を得られます。寄付金額の約3割は損金算入が可能で、3割は税額控除(法人住民税+法人税2割、法人事業税1割)が認められるようになりました。

従来のふるさと納税も企業の利用が可能ではあったのですが、個人よりも税控除の幅が小さかったり、お礼品をもらうと法人税がかかったり(地方自治体=法人からの贈与には法人税がかかる)する問題点があり、企業の利用は進んでいませんでした。企業版ふるさと納税では税負担軽減幅も大きく、企業が利用しやすいように配慮されています。

地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の制度について

(内閣府資料より)


企業版ふるさと納税はどうやって利用できる?

企業版ふるさと納税を行えるのは、内閣府から「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」として認定された事業だけとなります。
対象の事業一覧は内閣府のホームページに(PDF資料として)記載されています。

地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の対象事業の決定(平成 28 年度第1回)について
地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の対象事業の決定(平成 28 年度第2回)について

これらのプロジェクトの中から寄付したいものを選び、直接自治体に連絡を取って寄付方法を確認します。
なお、ごく一部ではありますがポータルサイトの一つ「ふるさとチョイス」でも紹介がされています。ただし、現段階(2017年2月14日現在)ではあくまで自治体に直接連絡を取って寄付する方法だけとなります。

企業版ふるさと納税の注意点

これから徐々に制度として充実していくであろう企業版ふるさと納税ですが、いくつか注意点があります。
まず、自治体と企業の健全な関係を維持する目的から、企業が寄付の見返りとして経済的な利益を受け取ることは禁止されています。一般のふるさと納税にはつきものの「お礼品」もありません。
また、本社のある自治体に寄付しても企業版ふるさと納税とは見なされませんので注意しましょう。同様に、地方交付税が交付されていない豊かな自治体に寄付しても、企業版ふるさと納税にはなりません。

まとめ

企業版ふるさと納税を行っている自治体やメニューの数は、一般的な(個人向けの)ふるさと納税に比べればまだまだ少ないのが実情ですし、節税額よりも寄附による支出の方が大きくなる点は注意が必要です。

しかし、企業からの大口の寄付を集めたい自治体であればメニューを拡充する可能性はありますし、企業としても社会貢献活動(CSR)の一つとしてアピールできる制度です。また、いち早く寄付を始めることで一種のブランディングになるかもしれません。
個人向けのふるさと納税が開始5年後ぐらいから寄付額を急激に伸ばしたのと同様、企業版ふるさと納税も今後知名度や寄付額を伸ばしていく可能性も大いにあると言えるでしょう。


(最終更新年月日:2017年2月16日)

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