相続税の債務控除について岐阜市の児玉将治税理士事務所が解説します。

相続税の債務控除

相続税の債務控除


相続や遺贈によって故人の財産を取得することになる一定の者で、同時に個人の債務も引き継いだり葬儀費用を負担した場合には、その負担分を相続財産の額から控除して相続税の計算をすることができます。

相続財産の額から一定の額を控除して計算することにより、算出される税額を下げる効果があり負担軽減につながるものですから積極的に活用したいものです。

計算上使えるこの措置を債務控除といいますが、だれでも債務控除を使えるわけではなく、またどんな債務や葬式費用も債務控除になるわけではありません。

今回はこの債務控除について解説します。

目次
  • 債務控除を使える者
  • 債務控除の対象になるものは?
  • 債務控除の対象にならないものは?
  • まとめ

債務控除を使える者


債務控除を使える者は、その負担する費用が故人(被相続人)の債務か、それとも葬式費用かによって変わってきます。

被相続人の債務を負担した時に債務控除を利用できるのは相続人と包括受遺者です。

包括受遺者とは例えば「遺産の20%を遺贈する」などと故人から遺言で指定されて財産の一定の割合を貰い受ける人のことです。

相続人とならない人でも個人から財産を貰える受遺者(遺贈によって財産を貰う人)には他に特定受遺者がいます。

特定受遺者とは例えば不動産など特定の財産を貰い受ける人のことで、特定受遺者は原則として故人の債務を負担することは無いので債務控除は使えません。

葬式費用を負担した時に債務控除として使えるのは上記の相続人と包括受遺者の他に相続放棄者や相続権喪失者も含まれます。

相続放棄者や相続権喪失者でも、相続税の対象になる生命保険金を受け取ったり遺贈により財産を取得した場合には課税対象になるので、その際に葬儀費用を負担したのであれば債務控除を利用することができます。


債務控除の対象になるものは?


債務控除の対象になるものは以下のものとなります。

被相続人の債務で債務控除の対象になるもの
  • 金融機関等からの借入金
  • 未払いの医療費
  • 未払いの所得税や住民税
  • 固定資産税
  • 相続財産の維持や管理のために要した費用など

葬式費用で債務控除の対象になるもの
  • 通夜の費用
  • 葬式費用
  • 葬儀の前後に通常必要になる費用
  • 葬式に当たりお寺などに読経料などのお礼をした費用
  • 遺体の捜索費用や運搬費用
  • 連帯債務のうち一定のものなど

このような債務控除の対象になる支払いをした場合、領収書はきちんと保管をしておきましょう。お寺に払うお布施、読経料などは通常領収書はもらえませんが、その場合は支払日、支払先の名称、支払金額を書いたメモを保管しておくと良いでしょう。


債務控除の対象にならないものは?


債務控除の対象にならないものは以下のものとなります。

故人の債務で債務控除の対象にならないもの
  • 墓地や仏具など非課税財産の購入費用で未払いのもの
  • 遺産分割に係る弁護士費用
  • 相続税の申告に係る税理士費用
  • 遺言執行費用
  • 土地の測量費用
  • 相続財産の名義変更等の登記費用など

葬式費用で債務控除の対象にならないもの
  • 香典の返戻費用
  • 被相続人の死後における墓地、墓石等の購入費用
  • 初七日や法事等の費用など


まとめ


実際に債務控除の対象になるかどうかは微妙なものもあると思いますので、よく分からない場合は税理士などに確認するようにしましょう。


(最終更新年月日:2017年3月6日)

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